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姉の出かけた部屋で、「親友」と、抱き合う。
その背徳感が、たまらない快感を呼んで。
ただでさえ、行為を覚えたての少年たちを、夢中にさせた。
「あ・・・・っ」
英治の上に跨っていた玲二は、そう声を上げると動きを止めた。
「なに？もう降参？」
「い・・・や・・・・・」
ふるふるふる、と首を振るも、その動きだけで感じてしまったのだろう、ふるりと身を震わせた玲二は、それ以上動けない。
英治が、俺の中にいる。
俺の中で、脈打って、いる。
それを知覚するだけで、玲二の体はどうしようもないくらいに高ぶった。
「あ・・・・ぁ・・・・」
動けないままに、ナカを痙攣させだした玲二に、英治は少し嬉しそうに声をかけた。
「もしかして、後ろ、イっちゃった？」
「・・・・っ！」
白い体が、羞恥に染まる。
握り合っていた指先に、きゅう、と力がこもった。
その様子があんまり可愛かったから、英治はこれ以上、虐めないであげることにする。
「ごめん、もう言わないよ」
そうして、震える腰をできるだけそっと掴み、そのくせ一気に体勢を入れ替えて、しなやかな肢体を敷き込んだ。
近頃、急に背が伸びてきた玲二の体は、逆にそのせいか、不安定に細くて柔い。
その体をいっぱいに開いて、恥ずかしいところを晒して。
そこで、英治をくわえ込んでいる。
「ぁ・・・・・っ」
英治の楔で、ぐるりと内をかき回されて、可愛い声で、玲二が喘ぐ。
それにちいさく笑いながら、英治は脱色されてしまっても、まだキレイな髪のかかる、赤く染まった耳朶にささやきかけた。
「今度は、僕がしてやるよ」
「・・・・・」
黒い瞳を瞬かせ、形良い顎を、上下させるだけで答えた玲二だが、すぐさま英治の背に腕を回し、すがるように抱きついてきた。
裸の背中に、玲二のてのひら。
指の先まで熱くなって、とてもとても気持ちがいい。
「玲二・・・・」
愛しさのままに、ほの赤い頬に口づけて。
濡れた瞳に、しっかりと自分が映っていることに満足してから、英治はまだ狭い玲二の中から、ゆっくりと自分を引き抜いた。
「ぁ・・・・っ」
たったそれだけの動きで声を上げ、ひくりと身を震わせた玲二は、今度は深く押し込まれ、声も出せずにわなないた。
「気持ちいい？玲二」
「う・・・ん」
今日は少し急いでしまったから、少し、血がにじんでいる。
それでも、少しも嫌がらずに、英治を受け入れてくれる玲二。
もっと、もっと。
もっと欲しい。
もっと。
「もっと、気持ちよくしてやるから」
「あ、あ・・・っ！」
濡れた肉に、深く突き刺す。
すぐさま引き抜き、絞られる感覚に目眩を覚えながら、また、深く。
欲望のままに、玲二をむさぼる。
「や・・・っ！」
容赦のない動きに、玲二の声が、高く上がる。
数を重ねるごとに深くなっていった快楽は、少年の意識を霞ませる。
認識を、狂わせる。
「えい、じ」
玲二は、親友の背中にすがりついた。
力いっぱいしがみつけば、たぶん、彼を壊してしまうから。
一生懸命、我慢して。
我慢することで、必死に意識を保ちながら、体いっぱいに、彼を感じる。
大好きな。
大好きなダイスキなだいすきな、親友を、感じる。
「えいじ・・・・」
俺を見てくれる、英治の瞳が好き。
俺の手を引いてくれる、英治の手のひらが好き。
俺の体を抱きしめてくれる、英治の体が好き。
俺の中を気持ちよくしてくれる、英治の雄が、好き。
英治が、好き。
そう思うともう、たまらなくて。
「えいじ・・・・っ」
ただ、彼の名を呼びながら、玲二はその体をのたうたせて。
英治を悦ばせながら、何度もイった。
珍しく、疲れきった、という様子で、玲二はベッドに寝転がっている。
その様子は、猫科の猛獣の子供が、遊び疲れて伸びているようだ。
裸のままの体が、窓から射す、いまだ高い日差しに晒されている。
きらきら光る髪をそっと撫でてやると、見上げた瞳が幸せそうに笑った。
玲二は、この行為を予想以上にあっさりと受け入れた。
「だって、英治だから」
その言葉と、最近見ることができなくなっていた、はにかんだ笑顔は、英治を有頂天にさせた。
これで、ボクの玲二を取り戻せる。
そう思っていたのに。
ベッドの外では、相変わらず言うこと聞かないし、ケンカはするしどんどん強くなるし。
まったく、もう。
「何か、ないかナァ・・・」
「・・・・ん？」
むっくりと起き上がり、脱ぎ捨てたシャツを拾いながら首を傾げた玲二。
その、幼げな様子にかすかに笑い、英治は声の調子を軽薄なものに変えた。
「んー、もうちょっと、刺激的なプレイがしてみたいと思ってさ」
「プ、プレイって」
玲二の頬がぱっと染まる。
そうさ。
玲二は、ボクとだけ遊べばいいんだ。
「今度はさ、縛ってみようか」
思いつきで言ってみたけれど、それはいいかも、と英治は思う。
自由を奪われた玲二の体は、きっと、もっとキレイだろう。
「え・・・それは、ちょっと」
「ダメ？」
がっかりしたように声のトーンを下げれば、玲二は幾度か瞳を瞬かせてから。
「・・・いいけど」
そう言って、恥らうように、長い睫の目を伏せた。
うん。
これが、ボクの可愛い玲二。
さあ、どうしてあげようか。
いろいろと思考を巡らせながら、英治は玲二のきんいろの頭を抱き寄せた。
キスに応える健気な舌は、とろけるように甘かった。